欧州視察vol.2~Heimtextil Trends 2019編~

2019-03-26

ハイムテキスタイルといえば毎年発表される「トレンドテーマ」が気になるところ。

vol.2では、ハイムテキスタイルで発表されたトレンドテーマについて

セミナーにて勉強いたしました内容をふまえてお伝え致します!

ハイムテキスタイル2019で発表されたテーマは

【Toward Utopia ~ユートピアに向かって~】

(この先に、5つのテーマによるトレンドブースが広がっています!)

政治・経済に対する不安や環境問題への懸念など混沌とした現代に生きていると、

ふと現実逃避をしたくなる瞬間が、誰しもあるのではないでしょうか。

現代人が求めるユートピアをインテリアの視点から5つのテーマによって提示。

インテリアがユートピアへと導く、そんな壮大な可能性を感じるテーマになっていました!

【Pursue Play】 《遊びの追求》

《Keywords》  楽観主義 遊び心 幾何学 原色 曲線 大胆 

メンフィス ポストモダン テクスチャ

《カラー》 パステルピンク 黒 赤 青 緑 黄 ライラック

ユートピアへ向かうキーワードとして楽観主義をあげ、遊び心を通して世界を

理解することが楽観主義には必要であると、“遊び心”に重点を置いたテーマです。

彩度の高いカラーや抽象的な形によって描かれる空間が、日常と離れたユートピア

として表現されています!

光沢とマットの組み合わせや、原色で構成された幾何学柄、ふわふわな質感や

触ると弾力のある素材が展示されていまして、おもちゃ箱の中に飛び込んだような

ワクワクが溢れています!

(見えにくいですが。。。右手の箱の中には、ハンモックのようなブランコが!)

【Seek Sanctuary】 《安らぎの空間を求めて》

《Keywords》  休息 安らぎ 単純 本質主義 光 天然素材 シンプル 機能的

《カラー》  ベージュ グレー ホワイト クリーム色 ソフトグレー

複雑で入り組んだ情報社会から断絶した、美しく機能的で安らぎを与えてくれる空間が

コンセプト。

透け感のある布と柔らかく差し込む光、そして木のぬくもり。。。

この空間にずっといたくなるような安心感と複雑さのないシンプルな世界が

広がっています!

【Go Off-Grid】 《オフグリッドな生活》

《Keywords》 オフグリット 自然との共存 ハイテク 自給 レザー スエード ゴム

《カラー》   濃い緑 グレー 明るいオレンジ 濃い青 カーキ ベージュ クリーム色

オフグリット・・・電力会社に頼らず、太陽光発電システムの利用など自然エネルギー

により電力を自給するシステム。

自然との共存がテーマのoff-grid。

ただ自然の中で生活するのではなく 最先端の技術を用いて実現される共存がテーマ

となっており、ある種一番未来的 なユートピアです。

レザーやゴムといった強度と機能性のある素材が注目され、また自然色の中に

ビビットなオレンジをアクセントとして取り入れることで都会的でモダンな印象を

与える点もポイントです!

【Escape Reality】 《現実逃避》

《Keywords》 デジタル バーチャル メタリック 流動性 仮想世界 変革

《カラー》  ピンク ブルー ライラック パステル

現実世界を後にして、仮想世界に没頭することで実現されるユートピア。

チームラボの名前も登場しておりました! まさに、そんなイメージです!

クルクル・ピカピカ・グネグネとした光や形が創り出す空間は、ただただ人をその世界に

没頭させます。

【Embrace Indulgences】《耽溺を受け入れる》

《Keywords》     アール・デコ 耽溺 豪華 ノスタルジー クラフトマンシップ

             テクスチャ 官能的 シルク ビロード

《カラー》 黄土色 ブルゴーニュ色 ライラック バーガンディー

古き良き時代にノスタルジーを感じる、心地よさと贅沢さのあるユートピア。

アール・デコを思わせる放射的なアーチや幾何学柄で視覚的に楽しませ、

シルクやビロードなどのテクスチャで触覚的にも楽しめる空間となっています!

Feel it!少し起毛したような、なんとも触り心地の良い素材でした!

深い色味と優雅な曲線、そして心地よい感触は人々を惹きつける魅力的な空間です。

5つのテーマで描かれたユートピア、いかがでしたでしょうか!

こうしたインスタレーションの感じ方は人によって自由で、今回は 私の感覚を通して

お伝えしておりますが、皆さんにもお気に入りのテーマや ポイントで取り入れたい

トレンドなどを見つけていただけると嬉しいです!

ちなみに私のお気に入りは、【Embrace Indulgences】《耽溺を受け入れる》。

今では真似できないアール・デコの豪華さと余裕のある空間がとても魅力的に感じました!

ポイントで気になったトレンドは、Off-Gridのオレンジ。

カーキなどの自然色の中に ビビットなオレンジが入るとガラッとモダンな印象に

変化するのですね!

長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます!

最終回となります、vol.3はドイツ・プラハで巡った建築をご紹介いたします!

インテリア企画室

吉野